エンドミルとドリルの違い
役割
- エンドミルは、エンドミルの側面で、横(XY)の動きでワークを削る。
- ドリルは、ドリルの先端で、縦(Z)の動きでワークに穴をあける。
逆に言えば、ドリルで側面加工はしませんし、エンドミルで穴あけはしません(出来るけど。)
では、エンドミルで穴あけは出来ないのかと言われたら、そうでもなくエンドミルでも穴あけは可能です。ただ、ドリルより不向きですね。次にエンドミルの穴あけを紹介します。
穴あけ
エンドミルで穴あけは、4パターンあります。
- 下穴無しで突く
- 下穴有りで突く
- 下穴無しでヘリカル切削
- 下穴有りでヘリカル切削
4パターンのエンドミルの穴あけで加工負荷などを表にしてみました。
加工方法 | 下穴の有無 | 加工負荷 | 折れる可能性 | 穴精度 | |
1 | 突く | 無し | 大 | 大 | 悪 |
2 | 突く | 有り | 中 | 中 | 中 |
3 | ヘリカル切削 | 無し | 中 | 中 | 中 |
4 | ヘリカル切削 | 有り | 小 | 小 | 良 |
- 加工方法でエンドミルで突くとは、ワークに直接エンドミルが当たり下がっていく加工です。
- 下穴の有は、例えば座ぐり穴作成で下穴をあけてエンドミルで突くというように、最初に穴あけをしてある状態からの加工です。
- 折れる可能性は、先端が欠けたり、摩耗したりする事によって負荷が大きくなり折れてしまう可能性です。
- 穴精度は一般公差から外れないかを考えます。±0.05以下の誤差であれば穴精度はいいですね。
先端形状の違い
エンドミル
エンドミルは先端は基本的にフラット。
その他先端がテーパー形状、丸もある。
ドリル
先端118°の尖がり。
フラットドリルは180°
チップ式ドリルは180°だが凹凸がある。
フラットドリルとエンドミルの違い
- フラットドリルは立ての負荷に強くて、横の負荷に弱い。
- エンドミルは立てに負荷に弱くて横の負荷に強いです。
フラットドリルは先端が鋭い刃になっていて、側面のねじれ部分はキリコを排出する為に存在しています。
エンドミルは、側面のねじれは鋭い刃になっています。
またフラットドリルは次の2種類あります。
フラットドリル1
先端が平ら
フラットドリル2
肩は平らで先端に尖がりがある
回転方向
簡単に言えば役割は以下になります。
回転方向は、ドリルは正回転M5(時計回り)で削ります。逆回転M4(反時計回り)では削れないのに対して、エンドミルは正回転、逆回転の両方で加工が可能です。ただし、摩耗具合が違ってくる。
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