マシニングのatcとは?

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atcとは

①チェンジャアーム

②ツールマガジン

 

ATCとは、自動交換工具を英語にして「オートマティック・ツール・チェンジャー(Automatic Tool Changer)」になり各単語の先頭文字の略語です。

上の写真のように、①をチェンジャーアーム、②をツールマガジンの2つの機構から構成されています。

チェンジャーアーム

人の手の役割

チェンジャーアームは、主軸に取り付いている工具とツールマガジンに入っている工具を交換する際に、中間的位置にあり「人の手」の役割を果たしています。

駆動方式

駆動力は、油圧、空圧、電動カムが3つあり、交換方式は、回転して交換する「スイング式」と平行移動させて交換する「フォーク式」が2つあります。主にスイング式が一般的です。

交換時間

交換時間の指標として①ツール ツー ツール(Tool to Tool) ②チップ ツー チップ(Chip to Chip)があります。

①ツールツーツールとは

純粋に、工具を交換するまでの一連の動きと時間を言います。主軸としては、交換位置で止まったままの状態で、ツールポケットから工具を呼び出し、アームで掴み、主軸工具と交換までの動きですね。

②チップ ツー チップとは

これは、若干、僕の考えでは、違いがあるのかもしれないのですが、説明しておくと、
加工位置に戻るまでの時間を言うようで、加工終わって、工具交換後、加工開始位置に戻るまでの時間みたいです。ココでいう、加工開始位置とは、イニシャル点か、R点か、ワークと工具が触れるまでの位置か、
例えば、タップ加工のR点を開始位置で考えれば、ドリルで穴あけ終わり「R点に戻って、タップ工具交換後、R点のタップ加工開始位置」の時点までを言うのかなと思う。違ったらごめんなさい。

加工時間計測は、主に、このチップツーチップを採用しているのが一般的になっています。

ツールマガジン

ツールポット

ツールマガジンは収納されている工具を呼び出す事。またツールを収納しているポケットをツールポットと言います。

交換方式

交換方式は、「①固定番地式」と「②ランダム式」があります。

①固定番地式

決められたポットの位置に戻る事で、例えばT1の工具は、ツールポットの1に戻るという事ですね。呼び出した工具は固定された同じ所に戻っていきます。加工者にとっては分かりやすいのですが、交換時の工具呼び出し時間がかかるという短所もあります。

②ランダム式

①の固定番地式とは、逆で、呼び出すTNo工具とポットNoが次々と変わっていきます。その為、どの工具が何番のポケットに入っているかを画面モニターで確認する事になります。
加工者が管理が分かりにくいのですが、交換時間が短くなるのが特徴です。

マガジンボックスの種類
マガジンポットに収納される形状は主に3種類あります。

①ドラム型

②チェーン型

③マトリック型

①ドラム型
円形状に工具が収納されて、20本ほど収納できるのが一般的。
小型の縦型に採用される事が多い。
ファナックのロボドリルのタレットも、そうですね。
②チェーン型
各ポットをチェーンで連結、連動させている。収納本数は50本ほど出来る。動かす駆動力が大きい。
小型、中型機はこれを採用していますね。
③マトリック型
各ポットが縦横の格子状にに配列されている。これは大型マシニングに採用されていて、収納本数は100本以上入る。
工具を入れる際は、マガジンボックス側で、収納する工具を呼び出し工具を入れて格納する。
例えるなら、エレベーターで人が1Fから7Fに移動し、取り出す時は、7Fから1Fに移動するといった具合ですね。エレベーターは上下の縦しか移動しないが、さらに横の動きをする。
こんな説明で分かるだろうか^^;
外から見てすぐ分かるように、ショーケースのガラス張りのようになっている。
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操作上の注意点

ATCが動いている時は、リセットボタンをおさない

自動運転中に、マガジンツールやアームが動いている途中にリセットボタンを押してしまう事がよくあります。
マガジンが動いている時にリセットボタンを押しても、中途半端な位置で止まって、位置決めが出来てないというようなアラームが出るので、手動でマガジンを動かせば、直る事が多いのだが、
アーム旋回中に、リセットを押すと、主軸工具と交換先工具の番号が入れ替わるタイミングが中途半端だと、復旧するのに時間がかかります。取説を見たり、サポートに電話したりする。さらにNCの誤認識で主軸工具が、交換先の工具を掴んでいると認識し、実際には、まだ交換前の工具を掴んでいて、工具長が違って衝突したりする事が起きるので、復旧後も主軸工具と交換先工具の画面で確認しておきましょう。

工具長と工具径の最大を知っておく

ツールポットに入る最大工具長と最大工具径は、知っておく必要があります。
大きい工具の工具長は、アームに受け渡す時やアーム旋回時に、干渉する長さがあり、
工具径は隣り合う工具に干渉する恐れがあります。
おおよそですが、経験的に工具長は300ミリ以下、工具径は80ミリ以下。
隣接工具を取り除けば、工具径は300ミリほど入れるの径をポットに入れる事が出来ます。
実際、工具長に310ミリの工具を入れても干渉する事はなかったので、少しくらい長くなってもいいようです。310ミリの紙を貼り付けて、実験してみてから取り付けてみました。
またそういった大きな工具は、重量があり、重くなるので、10Kg以下であれば問題ない事が多いのですが、それ以上重い工具だと、アームも主軸もつかむのが、重さに負けてしまい、落ちたりします。機械によっては、重量工具の設定があるので重量工具をします。そうする事で、アームの旋回速度が遅くなったり、回転数に制限がかかったりします。
重さの測定は、体重計に自分が乗った時と工具を持って乗った時の差分ですね、
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